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「はてしない物語」「ドン・キホーテ」で感じた空想世界とのつきあい方

公開日:2016年4月21日 

 「はてしない物語」と「ドン・キホーテ」(いずれも岩波少年文庫)を読みました。

バスチアン君(10歳)とドン・キホーテ(50歳)、どちらの主人公も「本の物語」にのめり込むところは同じです。ただその内容が似て非なるもので、「ドン・キホーテ」に関して言えば、不治の病である厨二病罹患中の身としては、痛々しくてグサグサ刺さりました。空想の世界は現実にあるものじゃないから面白いんだよドン・キホーテ…物語のままを現実に持ってきてどうするのさ…


 「はてしない物語」の主人公であるバスチアン君は、「冴えない外見」と書かれるくらい、あまりかっこいい主人公ではありません。

 彼は物語の世界に実際に召喚され、望んだ美しい姿(偽りの姿なんですが)になり、友を得て、栄光と対立と挫折を味わって、結局自分は自分でしかないという結論を得て現実世界に戻ります。

 冴えない外見は変わらずとも、物語世界での冒険で得た勇気や強い感情はしっかり残っていました。この展開にはガチ泣き。


 「ドン・キホーテ」のジャンルは「喜劇」ってことらしいですが、読んでいて笑えるというより身が引き裂かれる思いでした。騎士道物語(今でいうバトル系少年漫画みたいな?)にお熱のドン・キホーテ(この名も物語を参考につけた騎士としての名前)。彼は物語で見たような冒険や試練が現実にあると信じ、「気ちがい」と書かれるほどのエキセントリックな行動をし続けます。(ああ小学生時代の苦い思い出が蘇るようだ…)


 彼もまた、栄光を得て(実情は冷やかされただけ)、挫折を味わって、故郷の村に戻り、今度は羊飼いとしての妄想にふけるようになります。

 ちなみに最終局面で、彼はあれほど好きだった騎士道物語を「狂気の物語」と評します。今まで好きだったものを悪し様に罵るなんて、急にヒーロー物を「ガキっぽいだっせー」とか言っちゃう中学生か!

 グサグサ刺さって読み進めるのが辛い中、旅でだんだん成長していって常識人になるサンチョの存在が癒し…。


 これら2つのお話し、最後は現実に戻る(戻される)点は共通しているんですが、バスチアン君は空想の世界で得たものを現実にフィードバックして、少なくとも彼にとっては現実をより良いものにしている一方、ドン・キホーテは空想のものが現実にあると信じて騒動を起こしまくり最終的には好きだったものも嫌い(ホントに嫌いになったのかはさておき)になってしまいます。信じて裏切られたから嫌いになるなんて、見ていて辛すぎるぞドン・キホーテ…

 自分はゲーム、アニメ、漫画にかなり影響されやすいので、ともするとドン・キホーテになりかねませんが、当然理想としてはバスチアン君の方です。せっかく物語の中でカッコいいものや綺麗なものに触れて、感情を動かされたのだから、得たものをうまいこと現実に再解釈して自分とその周りを良くしていく方に力を使いたいですよね。


 バスチアン君は10歳、ドン・キホーテは50歳。そして私は彼らのちょうど間の年齢(30歳)です。さてさてどっちに転ぶやら…


余談

 もしかしたら、その空想想像妄想の中に、自分の核があるのかもしれないっすよドン・キホーテさん…

中二病の有効活用



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