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【DTP/Illustrator】「使える」って

公開日:2015年10月15日 

 制作の現場でよく見かける「イラレ使えます。」からの「全然使えないじゃん!!!」という展開について、思うことあったので書きます。ちなみに以降の言説は、筆者が出版系のIllustrator使いであるため、視点が紙媒体に偏っているのは容赦ください。

 

 「使える」という言葉ひとつとらえたときに、そこから想像される意味はあまりに多いです。どうしても自分と同じくらいには「使える」と考えてしまう先入観も手伝って、実技試験(これもどこまで効果があるかわかりませんが)でもしない限り正確に測ることは困難です。ひょっとしたら1件まるまるチラシをお願いするくらいしないと把握できないかもしれません。

 この記事では、作るものの質やクリエイティビティを抜きにし、ソフトの操作にフォーカスして「1.起動できる、操作できる」「2.ひとりで新規作成あるいは在版修正~入稿までできる」「3.自力作業の効率化、および誰かに引き継いだ時にもスムーズに作業できるデータを作れる」の3段階に分けて考えます。

 

1.起動できる、操作できる

 「起動できる」「操作できる」のは、「使える」の第一歩です。

 しかし、ここを「使える」のレベルとしてしまうには早いかと思います。

 Illustratorを使って仕事をしている業界は、印刷、Web、ゲーム、イラスト…と数多あり、業界ごとに「適切なデータの作り」、たとえば印刷ならCMYK、Webなど画面で完結する場合はRGB…などの「ソフトを扱う前にあったほうがいい知識」があるためです。

 もちろん操作ができるに越したことはありませんが、自分の携わっている分野の基礎が、まず必要な段階です。紙媒体なら、トンボと仕上がりサイズ、塗りたし、CMYKや特色のしくみ(版の数)などですね。

 この段階の人の「使える」という言葉を信じてしまうと,やってる仕事によっては悲惨なことになるはずです。

 

2.時間を問わず独力で作成および修正~入稿できる

 時間を問わず独力で新規作成/修正~入稿までできる場合、結論から言うとここからは「使える」のレベルに達していると思います。

 例えば、同人活動をしている人たちはある程度印刷データが適切であるかは判断できるはずで、印刷会社の入稿に関するガイドラインも理解できるでしょう。

 しかしながら、データが様々なところに引き継がれて使用される場合など「入稿までに複数の人間がそのデータをさわる」場合には、少々難があります。

 

 というのも、この段階にある人の覚えた操作方法が「フチ文字を複数オブジェクトを重ねて作る」などの「地道すぎて時間がかかりすぎる」ものだった場合、以降の修正にかけられる時間は減ってしまいます。修正の内容によっては、作り直しを迫られるほどになります。

 この段階は「使える」けれども、外部にアンテナを向け、「効率化」「つくりの均一化」を習得していく段階です。

 

3.自力作業の効率化および誰かに引き継いだ時にもスムーズに作業できるデータを作れる

 この段階は「自力での作業はほとんど滞り無く、効率よく作成~入稿までできる」レベルで、「使いこなせる」段階です。一方、「データを誰かに引き継いでも大丈夫」という、より次工程や他者を意識する必要がある段階でもあります。

 

 「引き継いだ時にもスムーズに」運用できる条件は、引き継ぎ先の作業者が元の作業者と近い、もしくはそれ以上のスキルを持っていることです。この記事に準拠するならば「3.の段階にある、もしくは2.の段階を脱し.3に移行しつつある」場合です。

 効率的に作れる人のデータは物によっては非常に高度なテクニックを使って作られているため、始めたばかりの人が読みとくのは困難です。


 そのため、3.以上の段階にある人は「自分以外の誰かに自分の方法論を伝えて、同等以上の人を増やすこと」が求められます。「社内勉強会をひらく」「外部のセミナーにチームで参加する」などの手段があります。


 最初に書いたように、「使える」といってもいくつもの段階があります。このエントリではかなり大雑把な分類をしましたが、「使える」という言葉を聞くとき、また言うとき、その中身を考える一助となれば幸いです。



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