公開日:2015年2月23日
ページ全体に配置されたオブジェクト、たとえばイラストなどをテキストの増減に連動する方法について考えました。
ページ全体にかかるオブジェクトの場合はそれ自体で1ページ使うので、[テキストの回り込み]でもさほど面倒ではなく、[オブジェクトを挟んで回りこむ]か[次の段へ送る]を該当オブジェクトに設定しておけばOKです。
それでもページ数が多いと厄介ですし、「ページの開きが変わった」などの修正があるときは面倒なので、、本文の増減に連動するような作りにします。
まず、配置したイラスト(前述の[テキストの回り込み]を設定しておきます)に対しオブジェクトスタイルの設定をします。オブジェクトを選択して[オブジェクトスタイル]パネルメニューから[新規オブジェクトスタイル]を選択します。
注:本文中にアンカー付きオブジェクトをインラインで配置してから設定…とすると、オブジェクトが大きくてテキストあふれをおこしてしまうので、ページ全体に配置するオブジェクトに対しては先にオブジェクトスタイルを適用します。
[オブジェクトスタイルオプション]の[アンカー付きオブジェクトオプション]で[親文字からの間隔]を[カスタム]にして、[ノド元を基準]にチェックをいれ、[アンカー付きオブジェクト]の基準点は小口側上、[アンカー付き位置]では基準点を小口側上、X基準Y基準ともに[ページ枠]を設定し、[Xオフセット]に3mm、[Yオフセット]に-3mmを設定します。
[手動配置を防ぐ]にチェックを入れることが、今回の処理ではカギになります。
注:[手動配置を防ぐ]にチェックを入れていない場合は、ページ全体に配置されたオブジェクトがテキストフレームより前に出てしまうので、テキストフレームを選択しづらくなります。そのため、ページ全体にかかるオブジェクトをアンカー付きオブジェクトで本文に挿入する場合は、[手動配置を防ぐ]でオブジェクトをロックします。
このスタイルを設定したオブジェクトを本文中にカット&ペーストで挿入します。
注:CS5.5以降のバージョンでは、オブジェクト右上に表示される■(アンカー付きオブジェクト制御マーク)を本文にドラッグ&ドロップしても挿入できます。
この設定をしたオブジェクトは、左右ページどちらにあっても裁ち落としまで含めて配置でき、かつ本文の増減に連動します。ポイントは、オブジェクトの幅を「仕上がりサイズの幅+3mm」にしておくことです。